さて、北海道秘宝館の中編です。
性の信仰や、ご当地のエロ民芸品のコレクションなど、
濃密な世界に食傷ぎみになってしまった僕。
水子供養まで出てきた時には、
笑うことさえ不謹慎と思われる展開に、
正直、どのように楽しんでよいのか分からなくなってしまった。
やや不安を感じながら館内を歩く僕の目の前に、
今度は「よろめきの部屋」という名の、
不思議な部屋が現れた・・・。
困惑する僕をあざ笑うように、
北海道秘宝館は謎に満ちた迷宮世界をぶつけてくる。
前半部分で続いた、片田舎の暗夜を思わせる空間から一転して、
ファンタジックにデザインされた標示がでてきた。
よろめきの部屋内部には、
壁に張り付いた人体模型があるのみ。部屋というより通路な感じだった。
五感で理解するような類の部屋だったのかもしれない。
よろめきの部屋を出ると、吹き抜けとなった広々とした空間が現れる。
宮殿を思わせる豪華な空間には、客席と舞台がある...
北海道秘宝館のメインとも言うべき広大な空間だ。
メラメラ燃え上がる炎をあしらった壁の前で踊る、ベリーダンサーだ。
毒キノコのような男根が勇ましい。
しかし、秘宝館のメインを張ってるのが、男性ダンサーだったとは。
オレンジい座席、キイロい座席には、
それぞれローファイな仕掛けがある。
どんな仕掛けかは、現地で確認してね。
(※もう確認するすべもありません!!)
舞台から離れたところには、巨大な男根が、
まるで哺乳類のごとく安置してある。
電動式で振動するタイプだ。
宮殿のお隣には、巨大な池がある。
チンチンの形をした水鉄砲で、女性の頭上にある壺の中に水を入れると、
その重みで、女性が仰向けに倒れ、局部が丸見えになる...という仕掛け。
だけど、僕が訪れたときは、何もしないうちから、女性は仰向けになっていた。
女性の背後の岩壁は、さりげなく女性器をかたどっていた。
北海道秘宝館の中篇、いかがでしたでしょうか。
よろめきの部屋はともかくとして、吹き抜けの豪華な空間は、
色調豊かなレトロな空間となっていて、妙にくつろげます。
しかし残念ながら、よろめきの部屋は、熱海秘宝館に、
へのこ大砲とベリーダンサーは嬉野秘宝館に、それぞれ類似品があります。
従って、北海道秘宝館の真の魅力は、
この後に訪れる...と言っても過言ではありま千円。
...後編にご期待ください!
●北海道秘宝館
ほっかいどうひほうかん
住所/札幌市南区定山渓温泉東2-103
2007年5月(取材)10月(初掲載)/サカイ
あと5年もすれば貴重な遺産になるはずの本です。
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