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筑波の巨大カエル

2012年06月 | CATEGORY : 交通安全看板 | COMMENT(0)

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"桑名の夜は暗かった 
カエルがコロコロ鳴いていた"
とは、中原中也の詩「桑名の駅」の冒頭部分ですが、
もし中原中也が、電車の乗り換えを誤ってしまい、
「桑名の駅」でなくて、
「筑波の警察」に着いていたとしたら...
詩の様子も変わっていたかもしれません。



中原中也生誕100周年を迎えた2007年、
私は、茨城県のつくば北警察で、
この巨大カエルのモニュメントを発見しました。
カエルの横には、立看板があり
「安全運転で無事カエル ケロちゃんより」と、
詩情のカケラもない、
かるーいダジャレが書かれていました。


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私は、中也を気取り、
"筑波の夜も暗かった 
カエルの目がピカーッと光っていた"
と替え歌を自作しながら写真を撮っていたのですが、
突然、警察官2名が、署からやって来て、
「そこのキミ、何を写しているのかね?」
とたずねてきました。


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私は、ありのままを説明しました。
そして、筑波とカエルの関係について、
彼らに訪ねてみました。

すると、もう1つ、
中原中也の替え歌が出来上がったのでした。

  筑波はカエルが有名なんですか?
  と思ったから
  警官に訪ねたら
  知らんと言って去ってった

ちなみに本家の方は...

  焼き蛤貝の桑名とは
  此処のことかと思ったから
  駅長さんに訊ねたら
  そうだと言って笑ってた

(※引用「桑名の駅」中原中也より)

なにはともあれ、筑波の夜は、
私の中に詩(ブルース)を落としてくれました。


●つくば北警察の巨大カエル
茨城県つくば市/2007年6月/サカイ



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