はじめまして、丈平あんこです。
ジョーと呼んで下さい。
島根県最凶との呼び声も高い、山の上の廃ラブホに行ってきました。
外見はいたって普通のマンションのようだったので、
見過ごして遠くの方まで行ってしまった。
裏手に回ると、管理室らしき建物。中はほぼ空だった。
客室の方。表とは違い、ラブホらしい隠微な雰囲気。
さっそく手前の部屋から入室。
「洞窟の館」。玄関のドアを開けると、
そこはまさに洞窟の入り口とつながっていて、
突き当たりは、トイレ。
ものの本(『廃墟本2』中田薫・中筋純 ミリオン出版)によると、この洞窟は島根町潜戸鼻に実在する、「加賀の潜戸(かかのくけど)」という天然記念物の海食洞窟にインスピレーションを受けてつくられた、ということらしい。
脱線するが、「加賀の潜戸」には新潜戸(神潜戸)と旧潜戸(仏潜戸)があり、新潜戸がこの部屋のモデル。旧潜戸は賽の河原になっていて、珍寺大道場でも取り上げられている、ディープスポットだった。この手のものは、不思議なことに、惹き合って強烈な磁気を発してしまうようだ。
しかし怪しい洞窟からの眺めは、のどかだった。
次の部屋。館という仰々しいネーミングで、いやがうえにも期待が高まる。
玉砂利が敷いてある上に飛び石、まるで小料理屋へのアプローチのような空間が室内に広がっていた。しかし、めぼしい残り物はなかった。原&亀にやられたのかもしれない。
次の館。王朝とは...また大きく出たものです。
王朝からは、死ね、という直截的な表現で、歓迎の意を表された。
王朝では謀反が起きていたようだ。
ダニエルも参上したとなっては、もうだめだ。
王朝は、末期状態だ。
つわものどもが、夢の跡。王家を後にした私は、次なる樹林の館へと進んだ。
不吉な感じの窓ガラスの割れ具合。まさかピストルで撃たれたのじゃないだろうね。
予感は当たっていた。卍ギャングby一馬の仕打ちに違いない。
絶対入るな→ と卍ギャングby一馬 から忠告された禁断の部屋は...
綺麗だった。
この廃ラブホは、卍ギャング団他、
島根のワルたちの格好の遊び場になっていたが、
幽霊だけはいないようだった。
●ホテル●ャモニー
島根県枕木町/2009年10月/丈平あんこ
小泉八雲は「加賀の潜戸」という短編で、
「これ以上に美しい海の洞窟は、
そう考えられるものではない」と絶賛。
ジョーは『廃墟本2』を読んでこの物件に行ったよ。
素晴らしい取材力の名コンビ。
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