ねえ、ねえ、お父ちゃん。
なんだい?坊や。
リサイクルって、なに?
いらなくなったものを、もう一度使うことだよ、坊や。
ボクたちもリサイクルなの?
ハッハッハ、なんでそんなことを聞くんだい?坊や。
だって、ボクやお父ちゃんを見て、
リサイクルだって言った人がいたんだよ。
ハッハッハ、ハッハッハ。
ねぇ、どうなのさ?
ボクたちはリサイクルなの?
ハッハッハ、笑っちゃうな、ハッハッハ。
笑ってないで答えてよ!
ハッ......。
やっぱりそうなんだ。
ボクたちはリサイクルなんだね。
あぐあぐあぐ......
もういいよ、お父ちゃん。
ボクは昔、誰かの役にたっていた気がするんだ。
誰ってのは、よく分からないけど。
確かに、今よりもずっと役に立てていたんだと感じている。
だけど、もう違う。
これからは、自分のために生きようと思う。
たった一度きりの自分の人生だもの、
恥ずかしがることなんかないよね。
その通りだよ、坊や。大きくなったな。
●タイヤな怪獣
長野県松本市/2011年10月/遠藤文庫
コメント(3)
なんだかよくわかりませんが、生きる希望が湧いてきました。
それにしてもタイヤのリサイクルで造られたものにしてはクオリティーが高いと思います。
一体何の目的で作られたんでしょうか?
そして、どんな場所に置いてあるのでしょうか?
古いタイヤを怪獣にすると、とても不思議な造形に
なるので、僕は大好きです。
僕が古タイヤを集めたら
ゴーストバスターズのマシュマロマンを
作りたいと思っています。
坊や、顔まで苦悩してますね!
お父さんの方は、ちょっと小奇麗なので、
坊やを作るときには、もう飽きてしまった感じが出てて
いいなぁと思いました。人間だもの。
(春吉)
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