なんてデカイ校舎だ。
それもそのはずこの校舎は左半分が小学校、右半分が中学校なのだ。
僕はバイクのエンジンを切り、カメラを取りだした。
「道に迷って泣きそうになったけど、ここに来れてよかった」
さて、早速中に入る。
　
　
　

デカイ校舎だけあってさすがに廊下も長い。
木造校舎の廊下はどれも温かさを感じる。
　
　
　

職員室の机などはそのままで放置されている。
この学校が廃校になったのは1992年のことだ。
まだ比較的新しいほうかもしれない。
　
　
　

僕の子供の頃も教室にはこういうストーブがあった。
友人と雪合戦をしたあとは
このストーブの近くに手袋を置いて乾かしたものだ。
　
　
　

廃校後、別の用途に使われた期間があり
その頃のものと思われるマットが置いてある。
こういうのを見るとバク転がしたくなる。
したくなるだけで出来ないけど。
　
　
　　

卒業生たちの絵が残されていた。
みんな本当に上手に描けている。
　
　
　

中には目を合わせちゃいけない絵もあった。
　
　
　

廃墟探索のなかで僕が一番好きなのは廃校だ。
それも木造校舎がいい。
　
　
　

床の下からは何事かと
監視ロボがひょっこり出てきた。
　
　
　

校舎には生徒や村人の想いがつまっているような気がする。
　
　
　

そんな大切な校舎が廃れてしまった姿を見ると
何とも言えない切ない気持ちになる。
　
　
　

でもその廃れてしまった姿に美しさも感じる。
　
　
　

そして温かさも感じる。
だから僕はいつも来てよかったと思うんだ。
　
　
　

小中学校に体育館が完成したのは
昭和37年だったと思うが忘れた。　
　
　
　

現在の体育館。
見比べてみると、プールも体育館竣工時にはなかったことが分かる。
　
　
　

明治5年にお寺を仮校舎として始まったこの学校の歴史も、
愛すべき校舎を残したまま幕を閉じた。
　
　
　

でもね......
今度は廃墟クラスタの皆さんに愛される学校として
新たな歴史が始まるのさ。
だからもう少し頑張って建っててねヽ(*´∀｀*)ノ
　
　
　

　
　
　
●廃校「新○小中学校」
広島県北部／2011年8月／くまお
　
　
　　

北海道の出版社から出てる廃校のルポだよ。