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県境の山奥で朽ち果てる「小串鉱山跡」

2011年07月 | CATEGORY : 産業遺産大(炭鉱・鉱山・工場) | COMMENT(3)

ここはオススメ!!
高山のハイキングと、
足場の悪い砂利山を昇り降りすることさえクリアしてしまえば、
風のみが行き来する広大な土地の、
清々しいワイドビューを我が物にすることができます。

小串鉱山は、人口最盛期2,100名、従業社員数675名おり、
一帯には商店や神社、診療所に小中学校までもがあり、
1つの街を形成していた。
もちろん、その面影はまったくと言ってよいほど、感じられない。

個人的には、「雲上の楽園 」と表現される
岩手県・松尾鉱山よりも小串鉱山の方が、
秘境感や神秘感があり、
何よりも底抜けの開放感があり、好きです。
高山であるため、天候や気候が不順で、
夏でも長袖が必要となるのでご注意下さい。


県道112号線毛無峠より。
送電線の遺構のような錆びた立体物が、
青々した高山に連続する。
 
 
 

レトロな形で、とてもシュール。
 
 
 

県道112号が行き止まり、
ここからは徒歩で行かなくてはならない。
 
 
 

ハイキングコースが用意されているので、
地図がなくても迷うこともない。
 
 
 

けもの道を往く。深い霧に覆われて、心細い。
 
 
 

けもの道を小一時間歩くと、
このような「小串鉱山」の石碑にたどり着く。
この石碑の周辺には、当時の地図、
休憩場、来訪者の書込みノート、小さな祠などがある。
 
 
 

変電所跡。一体どうしたら、このような大きな穴が開くのだろう~
 
 
 

さらに奥へと進む。砂山から鉄パイプが飛び出している。
 
 
 

まるで生き物のように、地中から顔を出す土管。
 
 
 

砂山の頂上に立ち、さらに遠くを眺めてみると...
遺蹟のような選鉱場が見えます。
 
 
 

さらに右の方の視界にはシックナーも見えます。
 
 
 

広大な大地を歩いていると、このような残骸がアチコチにあります。
 
 
 

干乾びた川のような場所に、白いパイプが転がっている。
 
 
 

 
選鉱場内部。厚みのあるコンクリが砕けてしまっている。
 
 
 

真っ二つに割れてしまっている。
 
  
  

木柱とコンクリには、色がない。
 
 
 

同じ位置から多方面に向けてカメラを構える、
カンタンな発想の写真家、酒井。
 
 
 

選鉱場の頂上から。
 
 
 

オマケ。
石碑のあった場所に、昔の小串鉱山の写真が置いてありました。
 
 
  
●小串鉱山跡
群馬県吾妻郡嬬恋村/2006年8月(取材日) 2006年9月(初掲載)/サカイ
 
 
 

コメント(3)

もはや遺跡レベルな廃墟ですが僕的にはかなりツボです。
廃墟は建築物だけではなく例えば来歴や周りのロケーションがとても重要な評価の鍵だと思っています。
小高い山でしかも霧が出ていてあちこちに散らばる遺物。
最高です。

「同じ位置から多方面に向けてカメラを構える、カンタンな発想の写真家」には笑いました。

●くまお氏
さすが同志、わかってくれますニャー。
僕もくまお氏の意見に、まったくもって同感です。
特に周りのロケーション、あと訪れたときの季節や天候ってのも、重要ですよね。
これからの時代、オリジナル物件を探すことも大切ですが、その物件がもっとも魅力的に映る時間帯や季節、天候条件を知ることが重要になるかもしれませんね。
  
●ポンチハンター師匠
コメントありがとうございます!!
最近は、腰を屈めて撮影するとか、
遠距離の移動時にも、三脚を持つとか、
さらには、山モード以外をいじることすら、
面倒に思えてしまう、ダメ人間です。
 
美に対して、貪欲になれないのは、
元々、美がない人生だったからかもしれません。

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