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梅坪国男氏75歳が作った無料休憩所

2011年04月 | CATEGORY : B級スポット | COMMENT(6)

福井県は九頭竜湖付近をドライブ中に、不思議な小屋を発見しました。

 

建築全般に疎い私ですが、これらの意匠の凝らし方が、
かなり独創的であることは、すぐに認識できました。
 
 
 

木に、アーティスティックかつ不思議テイストな模様が描かれています。
 
 
 

無料、一休、弁当、仮眠の言葉は理解できますが、
その下に書かれた
さん、さん、さん、さん、とは一体全体何のことでしょうか?
 
 
 

小屋のなかにお邪魔すると......。壁一面に説明文書が書いてあります。
なんとこの山小屋と隣にある庭園は、75歳の一人の男性が、
旅行者のために作った、善意の場であったのです。

少々文字が読みづらいかもしれませんが、
是非、梅坪国男氏のメッセージを読んでみてください。
 
 
 

庭園の工事着手の最大の理由は、
"「もっと生きたかったと泣きべそをかいている」ような「泣き石」が、集めた石の中にあった"からと書かれています。

山小屋制作時は、一年間収入が無く、五百円の金がなかったこと。
テレビの料理番組を見るのがツラかったこと。
など、心中が赤裸々に綴られています。
......旅行者は、ちょっと仮眠しづらいかもしれません。
 
 
 

梅坪国男氏は、若いころから大切にしていた言葉、"忍智勇"が、
人と戦うことではなく、
金と食との自己の戦であることを知ったようです。
 
 
 

山小屋の内壁には、同種のポスターが連続貼りしてあります。
私の好きな美術手法である、「隙間はとりあえず埋め尽くしとけ」
が実践されており、大変うれしく思いました。
 
 
 

連続貼りしてあるポスターは、現在閉鎖されている鍾乳洞、
白馬洞のモノでした。
 
 
 

さて、こちらは、山小屋の横にある庭園です。
 
 
 

通路の両側にあるこの小石こそ、梅坪国男氏が、
"関西・九州・四国から魚釣り帰りに拾い
リュックで持ち帰ったもの" に他ならない。
 
 
 

ところで、庭園の隣の山の斜面に、はしごが架けられていた。
作業の途中を思わせる光景だ。
 
 
 

もしかすると、梅坪国男氏が、またまた何かしらの天命を受け、
新たな伝説を作っているのかもしれない。
 
 
 
●梅坪国男氏の山小屋と庭園
福井県大野市/2010年5月/サカイ
 
 
 

洞窟も、人を狂わせるタイプの場所です。

コメント(6)

これは素晴らしい仮眠場所を発見ですね!

"私の好きな美術手法である、「隙間はとりあえず埋め尽くしとけ」
が実践されており、大変うれしく思いました。"

酒井氏の好きなタイプの美術手法は、私も非常に好きなので、
私も大変うれしく思いました。

あと、レールから台車みたいなのがはずれて転がってる写真もまた
大変素晴らしく、2009年のトーヨーボールの写真に引き続き、
『この写真がすごい2011』に、ノミネートされるのではないかと
うれしい予感でいっぱいになり、とても気分が春めきました。

私も会社にこのような仮眠場所を作ろうと思いました。
完成したら酒井さんも使っていいです。

(春吉)

「この一年間収入がなく500円の金がなく」に泣きました。

僕の勘ですが梅坪国男氏は話し出すと長くなるタイプかと思われます。
うっかり本人に出会うと半日潰れるのはほぼ確実ですね。
それに情報量の多さに休憩どころではない休憩所というのも新鮮でした。

決して「るるぶ」などには載っていない
素敵なスポットですね。
福井に行ったら、ぜひここで休憩していきたいです。

隙間を埋めろ手法とトーキントラッシュ手法を
勉強中なので参考になりました。
最後の斜面に等間隔に皿が置かれてるのも
非日常的で不思議ですね。
八画文化仮眠所ができたらぜひ立ち寄らせてください。

●春吉
さん
 
ここは、春吉さん好みの場所でしょう?
こういう、可笑しく素敵な人種、好きだもんなあ!
制作者がご高齢なのが気になるけど、
まだまだ制作意欲も旺盛そうだから、
もっとスケールのデカい珍スポに大化けするかもしれないよね。
 
  
●くまお
さん
 
“僕の勘ですが梅坪国男氏は話し出すと長くなるタイプかと思われます。”
鋭い(笑) 僕も同感です。珍スポットのオーナーって、制作物はとても面白いのに、それに反比例してトークはあんまり面白くない…という法則がありますよね。
 
 
●ポンチハンター
さん
 
ブルータスの建築特集でも、取り上げられなさそうですよね。日本の建築評論家は、「隙間はとりあえず埋め尽くしとけ」手法を軽く考えている傾向にある気がします。
 とても残念です。
 
 
●マツピン
さん
 
隙間を埋めろ手法とトーキントラッシュ手法は、
ある意味、似ていますよね。
いい加減、楽ちん、という共通する思想が
あるように感じます。ある意味、芸術における
パラダイスかもしれません。
 
 
※コメントをくれた皆様へ
梅坪氏にならって、
お名前の後の、さん さん さん さんを
梅坪式にしてみました。
 
さすがだなあ、酒井氏!!
(じがじ
さん)

herrliche Punkte insgesamt, geben Sie einfach einen neuen Leser gewonnen. Was würden Sie zu Ihrem Beitrag, den Sie vor ein paar Tagen machte empfehlen? Jede positive?

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