ワル(B-BOY)と車は、切っても切り離せない関係にある。
ヤクザの親分が、軽自動車を軽やかに
運転しているイメージはないし、
アメリカ西海岸のラッパーやギャングスタ達は、
露出の高いモデル級の美女を乗せて、
デカいローライダー車をゆっくり運転する時が、
「愛するファミリーと過ごす次にハッピーなことさ」
とおっしゃいます(憶測です)。
ホンモノのワルになると、車にこだわりを持つ。
いや、ホンモノのワルになると、車から選ばれるように、
いつの間にかワルに相応しい車を所有している、のだ。
愛知県瀬戸市に、オルタナティブな雰囲気のワルがいた。
彼もまた、彼に相応しいワルな車を所有していた。
右手は黒の手袋、左手には白の手袋をした、ワル氏(仮名)。
愛車に片手を乗せて、私を睨みつけてくる。
ボンネットには、ビックリマンチョコのシールのような、
キラキラ光る素材のシールで、タトゥーのように模様が入っていた。
「オレが作ったんだぜ」と得意気なワルさん。
フロントランプには、ハートと星のシールが貼ってある。
「オレが貼ったのさ」と自慢げなワルさん。
ワルの車を横から撮らしてもらうことに成功した。
なぜか乳母車が縛りつけてある。
ロンドン仕立てのダブルデッカー仕様かもしれない。
「...孫のためさ」とジョークを口にするワルさん。
またしても、ファンシーなシールが貼ってある。
車内は、スカム状態だ。
サイドミラーは、黒のガムテープで補修してある。
ローファイな補修の仕方だ。
「横からは、後ろが見えないぜ」と当たり前のことを口にするワルさん。
ワルは去っていった。
●ダブルデッカー車(手作り)を所有する男
愛知県瀬戸市/2008年2月/サカイ
コメント(2)
イカス!!
なんてイカス車なんだと思いましたが、同時に「これって公道はしれるのか?」という疑問がわきあがりました。
そしてまさかのナンバープレート公開に、持ち主の強気の姿勢がうかがえます。
ある意味ヤクザベンツより道を譲りたい一台です。
くまお先生
これぞ元祖痛車と言ってもよいかもしれません。
確かに、車検を通るのか疑問です。
こんな車で、颯爽と現われれば、
どんな女の子も、一発で落ちちゃいそうですね。
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