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絶望的な埠頭にたたずむ 排水施設廃墟群

2010年10月 | CATEGORY : 産業遺産小(ケーブルカー、変電所) | COMMENT(3)

 

 
夜は走り屋、休日の午後はバードウォッチャー、
時々密入国者が顔を出す、世界の最果ての地、
Y町N埠頭。

私は今(2005年11月)から4~5年前、
造成中の干拓地を見に行ったのだけど、
人工の地に果てしなく広がる
草原のような区画を眺めていると、
ダウナー系の空気に覆われ、
見覚えのない寂しさや感傷が一気に溢れ、
いっそ死んでしまおうかな、
という気持ちにさせられてしまった経験があります。

そんな、思考を停止させ、
人の煩悩を殺傷してしまう穏やかな平地、N埠頭。

そこに、この排水処理場と思われる施設廃墟がありました。
幾度となくこの施設の前を車で通過していたのですが、
4年目にして初めて廃墟だと気づきました。
公的機関が廃墟のまま放置される、
という事実がとても不思議でした。

   

向こう側がまったく見ることの出来ない海岸堤防が続く一本道。

   

海岸堤防の逆側には、川が合流し、
流れのほとんどない湖状の水場が広がっている。

    

湖畔にひっそり佇む、旧排水処理施設。
建物の下部は水門のになっているのだろうか?

   

海岸堤防側から見た外観。
「廃墟」らしさがない。

     

排水施設の作業スペースに隣合せの、木造建築部分は損傷が激しい。

   

ご覧のように、天井も崩れ落ちてしまっている。

   

ガラス窓の木枠、タイルばりの内壁など、時代を感じさせる。

   

階段は脆く崩れ去り、とてもじゃないが2階へは上がれない。

  

排水施設内部。天井の高さが開放感を与えてくれる。

  

同じような形のマシーンがガッチリと構えている。

  

マシーンの背後。艶やかな曲線と色合いが素敵だ。

  

なぜか乳母車が置いてあった。

  

遠方操作盤。
遠い方を操作するためのマシーンと予測されます。

  

水圧指示計。

  

割れた窓ガラスから湖状の水場を見た。
鳥たちが羽を休めていた。

  

道を挟んで向かい側にも同じような施設の廃墟があった。

  

夏の終わりに訪れたのだが、
出入り口付近は背丈ほどの雑草で覆われていた。

  

さきほど見たマシーンがポツリと存在していた。

  

親子のように、小型マシーンもいた。

  

この廃墟の横には、溜め池状の水場があり、比較的新しい水門があった。
 
  

●排水施設廃墟群
愛知県某所/2005年11月(初掲載)/サカイ
 

 

スケールの大きい廃墟が好きな方へ。

コメント(3)

心が洗われるような画像でした。
僕もあのマシーンを見たら「あのマシーンに巻き込まれて死にたい」と思いました。
ところで広大な自然の中に人工的で巨大で無機質なものを見ると心にぽっかりと穴が開きます。

これ読むのは2回目ですがコメントするのは初めてです。
廃墟が好きな理由には非日常的で静けさの中に浸れるというのがあると思います。
そういう意味で立地的にも日常見ない施設に身を置くにも趣のあるところですね。
こういう静かな所だと用を足すのにも良さそうです。

くまおさま

お褒めの言葉、ありがとうございます。
「(死ぬ気なんてゼロ%だけど)死にたい…」
と思わせてくれる光景の危ない魅力ってありますよね。
なかなか通じない感覚ですが、
くまおさんに通じてうれしいです。
僕たち、案外、繊細な心の持ち主なのかもしれませんね。
生まれ変わったら、アーティストになりましょう。

マツタケピンピンさま

詞的な感覚に溢れた大人なコメントありがとうございます。失礼ながら、タケピンさまに、このような繊細な感性が備わっているとは、思いもよらなかった…ことを正直に告白しつつ、子供の心を失わない大人のタケさんと、認識を改めることにしました。

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