廃墟、珍スポット、レトロな街並みなどを案内するインディペンデントマガジン『八画文化会館』(八画出版部)のウェブサイトです

愛知県蒲郡市「F整染」巨大繊維工場の廃墟

廃墟大図鑑, 産業遺産大(炭鉱・鉱山・工場) | 2012.07.01

fujiseisen06.jpgのサムネール画像

愛知県と言えば、蒲郡市だよ。
と賢者たちは口を揃えて言う。

不思議なもの・ミステリーなモノはすべて蒲郡市にある。
すべての道は蒲郡市につながって、そこで閉じるのだ、と。



そんな「愛知県ミステリー&不思議スポット」の殿堂、
蒲郡市の魅力は、海沿いに集中している。
しかし、つい最近まで、このような巨大廃墟が、
蒲郡市の平地に存在していた。
残念ながら、つい最近解体されてしまったが、
蒲郡市の魅力のスポットの1つとして、
とても印象深い廃墟だった。

蒲郡市に、敬意を示しつつ、
廃墟探索の写真をここに再現しようと思う。


fujiseisen01.jpg

未舗装の山道に、古ぼけた木造の建物がポツリと建っている。
繊維工場の旧寮かもしれない。


fujiseisen02.jpg

その木造の一室。壁にマジックの落書き。
「東京」の文字。


fujiseisen03.jpg

西日の射す部屋に、日に焼けた
西洋人の裸体画が立てかけてある。


fujiseisen04.jpg

繊維工場の外観。
壁面を覆うパイプや、巨大なタンクが独特だ。


fujiseisen05.jpg

この写真のポイントは、右上の光取りの窓。
古い時代の木造工場らしい造り。


fujiseisen06.jpg

光取りの窓から、優しい光が差し込み、
フロアを黄金色に染める。


fujiseisen07.jpg

何やら得体の知れないマシーンが、
生物のように上空にいた。


fujiseisen08.jpg

レンガ造りの大きな遺構。
もちろん用途不明でがんす。


fujiseisen09.jpg

ミシン。これを持ち上げようとしたら、
スンゲエ重かった。本当に。


fujiseisen10.jpg

床面に凹凸があり、繊維の屑が、こびりついていた


fujiseisen11.jpg

工場の裏手には、巨大なパイプがニョキニョキと生えていた。


fujiseisen12.jpg

空高く突き刺す、2本の煙突。


fujiseisen13.jpg

敷地内にある離れの小屋。
所狭しと機械類が覆っている。


fujiseisen14.jpg

工場2階には、
プラットホームのような空間がまっすぐ広がっていた。


fujiseisen15.jpg

そのプラットホームを1階から見上げてみる。
凄まじい崩壊ぶりだ。


fujiseisen16.jpg

工場内部の事務室。


fujiseisen17.jpg

染色用の液体が入ったカラフルなビーカー


fujiseisen18.jpg

繊維を巻きつけていたのだろうか。
大量の巨大なロールがあった。


fujiseisen19.jpg

工場に併設されている寮の一室。
「荒らされている」訳でもないのに
自然発生的にゴミが散乱。


fujiseisen20.jpg

一方こちらの部屋は、
人だけがいなくなり
寂寥感だけが残っていた。


●巨大繊維工場の廃墟
愛知県蒲郡市/2003年(取材)/サカイ