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緊急!!福島エール特集2 福島県いわき市「町の独奏芸術喫茶 ブルボン」(中編)

B級スポット, 終末観光 | 2011.03.16

>>前編からの続きです

玉虫色に輝く店内で、
この作品群をすべて手掛けたという
KASHIOさん(88歳)は、こう語った。

KASHIO 「うちはコーヒーしかメニューはないよ」
 
 
 

イシカワ  「じゃコーヒー下さい。......素敵なネッカチーフですね」
 
 
 

マダム「コーヒーです」
 
 
 

KASHIO 「どうぞどうぞ召し上がって」
 
 
 

 「いただきます」
 
 
 

 「美味しいですね。なんでブルボンっていう名前なんですか?」

KASHIO 「ブルボンと言う名前はね、ブルボン朝の時代がコーヒーが一番飲まれた時代だった訳ですよ」

 「なるほど、フランス仕込みなんですね」
 
 
 

 「それにしても、
 
 
 

すごい作品の
 
 
 

数々ですね。
 
 
 

ここは美術館なんでしょうか?」
 
 
 

KASHIO 「いやぁ、もとから喫茶店ね。55年前に始めて、東北では一番歴史が古いコーヒーショップですよ」
 
 
 

 「お店出す前から芸術家だったんですか?」
 
 
 

KASHIO 「店をやる前は、松下電器の東北支店の販売会社で、ミシンやオルガンなどを売っていたですよ。自分で立ち上げた会社で、松下幸之助に直談判したこともありますよ」
 
 
 

 「松下幸之助ですか、すごいですね!」
 
 
 

KASHIO 「かなり儲かったので、畑を買って、別荘を建てたんだけども、遊ばせておくのももったいないっていう話で、運動場を作ったんですよ。その後、喫茶店に切り替えたんだけども、飾るものがなかったから、海岸から流木を拾ってきて削ったんですよ」
 
 
 

 「ああ!これ流木なんですね」
 
 
 

 「ほんとだ、よく見ると木ですね」
 
 
 

 「でも、木に見えないのもありますよ」
 
 
 

KASHIO 「それは植木鉢をね」
 
 
 

KASHIO 「ひっくり返して作ったやつです」
 
 
 

 「確かに植木鉢ですね」

KASHIO 「デパートで植木を見ていた時に、
植木鉢をひっくり返したらどうなるんだろうと思って、
さかさまにしてみて、ひらめいたんです」
 
 
 

 「顔の部分とかは何でできてるんですか?」
 
 
 

KASHIO 「コウブンシを流し込んで、型をとって作ります」
 
 
 

 「?コウブンシ?」
 
 
 

KASHIO 「コウブンシね。コウブンシは何種類もあるから。何と何を混ぜるかが難しいんですよ。作品をつくるときは12種類混ぜる。5分で固まっちゃうから、その間に型をとってね。」
  
  
 

 「コウブンシって、なんですかね。粘土?粘土?」
 
 
 

KASHIO 「コウブンシですよ」
 
 
 

 (なんだろうコウブンシって。漢字も思い浮かばないし。金属でいっか)
 
 
 

 「絵も描かれるんですね」
 
 
 

KASHIO 「絵も描きますよ」
 
 
  

 「これもKASHIO先生が描かれたんですか?」
 
 
 

KASHIO 「心で描きました」

 「カタ過ぎず崩しすぎず、さすがのバランスですね。勉強になるなぁ。」

(後編に続く)
 
 
 
●ブルボンコーヒーハウス
福島県いわき市/2010年12月/イシカワ