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緊急!!福島エール特集2 福島県いわき市「町の独奏芸術喫茶 ブルボン」(前編)

B級スポット, 終末観光 | 2011.03.16

福島県いわき市は東北のハワイとして有名だが、
いわき駅付近には一ヶ所だけ芸術の都パリが出現する。

老舗の喫茶店「ブルボンコーヒーハウス」が、
一軒だけのパリである。
 
 
 

見たことはないが、おそらくルーブル美術館のような外観であろう。
 
 
 

ガレージの中は見事な作品置き場になっていた。
芸術家たちのサロンになっているのだろうか、
ちょっと作風の違う絵や彫刻が詰め込まれている。
 
 
 

ベレー帽をかぶっている像の名前は
「感謝の祈り」であり、
この作者が「自由、平等、博愛」の精神を持つ
高潔な人物であることが想像できよう。
 
 
 

「防犯カメラ取付て有ります」と警告。
ルーブル美術館で泥棒を働くようなものだ。
フランス本国だったら大事である。
 
 
 

ここが喫茶店であることをうっかり忘れて
見るだけで帰ってしまう人のために、
コーヒーカップを作品中に多用している点が白眉。
作品世界の中ですら、客を引くことを忘れない
経営者としての腕前も確かなようだ。
 
 
 

「友よ、明日がある」

なんと力に溢れた言葉だろうか。
 
 
 

「ネックレスをした少女」

富永一郎の描く垂れ乳を思い浮かべるような
安易な想像力を強く否定したタイトルだ。
ルネ・マグリットのパイプを描いた作品
「これはパイプではない」に匹敵する
非常に哲学的な作品である。
 
 
 

「ママ、こわいよ。」

銅像の名前当て大会に、この作品が出品されても、
誰も正解できないであろう非常に難解なタイトルである。
 
 
 

「心は太陽」

同じテーマでも素人は「心に太陽を」などとして、
作品の品格を下げてしまうが、
このタイトルは、そんな通俗とは無縁だ。
 
 
 

ガレージの中を十分に堪能してから、早速入店した。
朝9時だが、もう営業しているだろうか。
 
 
 

階段を上がって2階に向かう。
 
 
 

階段の途中にも隙がない。
  
  
 

画廊のような長い階段を抜けると営業中の喫茶店であった。
 
 
 

朝の底が玉虫色になった。
 
 
 

「いらっしゃーい」

芸術家が待っていた。

(中編に続く)
 
 
 
●ブルボンコーヒーハウス
福島県いわき市/2010年12月/イシカワ