廃墟、珍スポット、レトロな街並みなどを案内するインディペンデントマガジン『八画文化会館』(八画出版部)のウェブサイトです

八画文化会館叢書vol.02 公園手帖 コンクリート動物百景

八画文化会館叢書vol.02 公園手帖 コンクリート動物百景

消えゆく昭和の原風景 コンクリート文化を懐かしむ大人たちへ


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団地の中にも、近所の児童公園にも、昭和後期の遊び場の風景には、公園遊具がありました。1960年代から盛んに作られるようになったコンクリート製の公園遊具が、しかし、いまその姿を消そうとしています。

鉄筋コンクリート製建造物の耐用年数は50年程度と言われていて、そろそろ寿命を迎えつつあるからです。そして新しくFRP(繊維強化プラスチック製)やステンレスなどの素材にとって変わられています。

コンクリート製の公園遊具は、とても素朴。現代の子どもたちには刺激が足りないかもしれません。その頑丈な硬さゆえに頭をぶつけてしまったり、ツルツルと滑りすぎてしまったりもします。アスレチックのような複数の遊具がつながった、ダイナミックな遊び方ができる新素材の遊具の方がおもしろいと思うのは当然でしょう。

だからこそコンクリートの公園遊具は、これからもなくなり続けるでしょう。公園遊具は子どもたちのものですから。そして、私たち大人の原風景は消えていきます。

本書は失われつつあるコンクリート製の公園遊具を、全国から探し歩いた記録です。写真集というかたちで、ずっと身近にあると思っていた原風景のひとつを保存しました。

様々なバリエーションのある公園遊具のなかでも、可愛らしくキッチュな動物を100体、種類ごとに紹介しています。「ぞう」や「くじら」といった公園遊具のクラシックから、あんこう、金魚など、遊具としては珍しい「水の生き物」、らくだ、にわとり、きりんなどの「ゆかいな動物たち」まで揃い、まるで動物園に遊びに来たかのよう。

公園遊具を楽しむためのポイントや対談、ユニークな動物ライド紹介、『ワンダーJAPAN』(三才ブックス)の「楽しい公園遊具」コーナーを担当していた久世高明氏による解説もあり、写真だけでなく読み物としても充実した一冊です。コンクリート文化を懐かしむ大人たちに贈ります。


◆目次◆

■ぞう
■くじら
■水の生き物(かに、かめ、ちょうちんあんこう、さかなetc.)
■ゆかいな動物たち(にわとり、くじゃく、うさぎ、きりん、いぬぞり、らくだetc.)
■むし(かえる、おたまじゃくし、かたつむり、かまきり、てんとうむしetc.)

□コンクリートでできた動物遊具を楽しむ4つのポイント
□at the park
□ユニークな動物ライド(ぱんだ、わに、らいおん、かばetc.)
□公園手帖 コンクリート動物百景対談
□解説 久世高明

◆著者プロフィール◆
名古屋生まれ、名古屋育ち。おもしろいもの、珍しいもの、くだらないものが好き。普段は普通の会社員。休日は旅をしながら、気になる光景を探しています。
「BQ ~B-spot Explore~」 http://papicocafe.blog.fc2.com

【判型】A5並製(210×148 mm)
【頁数】32p(オールカラー)
【発行】2014/12
【限定】1000部限定発売、シリアルナンバー付き
【著者】あさみん
【デザイン】中田舞子
【ジャンル】公園遊具、路上観察、昭和レトロ